叡王戦第3局は藤井聡太の勝利で防衛に王手!評価値推移と勝負所を解説

叡王戦第3局は藤井叡王が勝って2勝1敗。防衛に王手! 叡王戦
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叡王戦第3局は終盤まで評価値が互角を示す大熱戦でしたが、藤井聡太叡王が勝って2勝1敗。防衛に王手となりました。
今回の記事は初手から投了までの流れを初心者向け・観る将向けに解説します。
次は後手番なので藤井叡王も油断はできませんが、最年少名人・最年少七冠の記録更新に向けて一歩前進です。

※叡王戦第3局:先手:藤井叡王・後手:菅井八段
主催: 不二家、日本将棋連盟
協賛: レオス・キャピタルワークス(特別協賛)、 中部電力・豊田通商・豊田自動織機・日本AMD

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叡王戦第3局で勝負を決めた歴史に残る好手-藤井聡太叡王が奇跡の逆転勝ち!

【叡王戦第3局の評価値推移】
163手目:菅井八段が投了!
叡王戦第3局・AI評価値-藤井聡太叡王vs菅井竜也八段
藤井叡王はいつも通り「初手お茶」から飛車先の歩を突きます。
注目の戦型選択は四間飛車になりました。相穴熊の駒組となり、ガッチリ囲ってからの戦いに。
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【初手からの流れ】
まずは藤井叡王の定跡、「初手、お茶」からスタートします。
注目された戦型は菅井八段が三度三間飛車を選択。第2局で完勝した戦型を再度採用しました。
藤井叡王が珍しく早い段階でミスをしてしまい、そこから良いところがなく完敗だったので、
菅井八段としては早い段階で三間飛車を軸に考えていたかもしれませんね。
※その後、駒組みの途中で手番を渡す意味合い?で四間飛車に振り直しました。

互角の競り合いが続く中、お昼前に菅井八段が7筋の歩を突き捨てて仕掛けます。
上部から圧力をかけていく展開で、先手の藤井叡王はじっと耐える展開に。
評価値としては五分五分でしたが、人間目線だと上部から抑え込まれているようで、藤井叡王が指しにくそうに見えました。
しかし、冷静に対処して問題なく乗り越えます。

AI評価値としては「55%前後」で推移する状態で、ほぼ互角。
ABEMA将棋中継の解説陣は「やや後手が指しやすいのでは?」という意見が出ていましたが、
大盤解説の谷川浩司先生は「先手が指しやすい」という評価で、棋風によって判断が分かれる状況に。
筆者としては「先手、藤井叡王の方が指しやすい」と感じていました。
(私は居飛車党なので、居飛車党と振り飛車党で判断が分かれるのかもしれませんね)
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中盤、藤井叡王が少し誤算があったようで、菅井八段に評価値が振れます。
45%/55%程度の僅差ではありましたが、悪い流れになった局面もあり、
「これは初めてタイトル戦での連敗か?」「防衛に黄色信号?」とSNSがザワつく展開となりました。
そこから更に差が開いていき、一時は25%/75%程度まで差が広がり絶体絶命の状況に追い込まれます。
しかし、粘りに粘って少しずつ差を詰めていき、お互いに残り1分の秒読みに入ってからは
終盤力の差で一気に突き放しました。
奇跡の逆転勝利、と言うと言いすぎかもしれませんが、そう感じるぐらいの逆転劇でした。
この後、勝負を決めた一手を詳しく解説する記事を執筆するので、そちらも是非読んでいただければ幸いです。

※第4局の評価値速報はこちらで紹介しています。
叡王戦第4局の評価値速報・形勢判断解説-藤井聡太vs菅井竜也

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