将棋の珍しい反則負け一覧-二歩や遅刻以外もある?対局会場間違え不戦敗の事例も発生

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2月6日、将棋の竜王戦6組で現役最年少棋士の藤本渚四段が対局会場を勘違いして遅刻による不戦敗という、珍しい決着がありました。
藤本渚四段は2022年12月にデビューから無敗の6連勝中でしたが、これで無敗記録がストップしてしまいました。
今回の記事では、遅刻や二歩・先手後手を間違える等、将棋の珍しい反則負けを紹介していきます。
【将棋の反則負け一覧】
1、二歩
2、打ち歩詰め
3、王手放置
4、動けないところに駒を進める
5、二手指し
6、行き所のない所に駒を打つ
7、連続王手の千日手
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【珍しい反則負け一覧】
2023年
藤本渚四段:対局会場を間違えて不戦敗(遅刻扱い?)
東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われる予定だった神谷広志八段との対局。
しかし、藤本四段は大阪市の関西将棋会館に行ってしまいました。

船江恒平六段:将棋・ABEMAトーナメント予選Cリーグ第2試合「チーム天彦vsチーム菅井」(非公式戦)
佐藤天彦九段と船江恒平六段の戦いで発生。船江六段が王手を放置してしまい、反則負けに、
対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算の超早指し戦・フィッシャールールだからこそ起きた、珍しい反則負け。

2022年
千田翔太七段:先手後手を間違えて反則負け。
将棋順位戦B級1組の千田翔太七段-近藤誠也七段の対局で、「後手番」の千田七段が初手を指してしまいその場で反則負けに。
非常に珍しい反則負けで、どうやら「先手後手を勘違いして準備をしていた」という事のようです。
※順位戦は振り駒ではなく、予め先手後手が決められている。
※後手番の棋士が先に指すと二手指しの反則負けとなります。

※その他、2022年・2023年はコロナ禍特有の特別ルールとして珍しい事例がありました。(ノーマスクや鼻出しマスクによる反則負け)
2018年
菅井竜也七段:角が駒を飛び越えて動かしてしまい、反則負けに。(勘違いによるもの)
B級1組順位戦の橋本崇載八段と菅井竜也七段の対局で発生。
2016年
久保利明九段:遅刻で叡王戦の予選を不戦敗に。(開始時間を間違えていた)
対局相手の豊島将之七段(当時)が久保九段側の駒も並べて待ち、不戦勝が決まる1時間の間も生中継されていたことで注目されました。
(豊島将之先生は、1時間正座で待ち続けた)
2009年
石橋女流王位:自分の歩を飛び越えて敵陣に角を成ってしまい反則負け。
2009年の女流王位戦で石橋女流王位(当時)が、駒を飛び越して角を成り込むという、女流タイトル戦での反則負け。
※石橋幸緒女流王位―清水市代女流二冠の女流王位戦第4局
2005年
加藤一二三九段:第13期銀河戦での阿部隆九段との対局で「待った」をしてしまい、後日理事会審議で話し合われ以下の2点が決まりました。
・当該対局での加藤の勝ちはそのままとし、加藤は第13期銀河戦での次の対局を行う
・加藤には、罰金、および第14期銀河戦出場停止の、2つの処分を科す
1956年
升田幸三先生:タイトル戦で唯一の時間切れによる反則負け、と言われている対局。(大山康晴先生と升田幸三先生のタイトル戦)
この時間切れは私も生まれていない時代なので、記録として残っているものを紹介しました。
※当時、記録係を務めていたもう一人が、「ひふみん」こと加藤一二三・三段(当時)だったそうです。

【最も発生しやすい反則負けの二歩】
これは将棋を指したことがある方なら一度ぐらい経験があるのではないかと思いますが、
最も代表的な反則が二歩です。
プロ棋士・女流棋士の中でも1年に一度ぐらいは発生しているでしょうか。
近年の二歩による反則負けを紹介します。(非公式戦は除きます)
2023年も既に一度「順位戦B級2組8回戦」で発生しています。(中村修九段)
2022年:マイナビ女子オープン予備予選で長沢千和子女流四段が二歩で反則負け。
2021年:女流順位戦D級で大島綾華女流初段が二歩で反則負け。
2020年:第28期Gブロック8回戦(銀河戦)で増田康宏六段が二歩で反則負け。
2019年:叡王戦の九段予選Cブロック1回戦で先崎学九段が二歩で反則負け。
2018年:青野照市九段が順位戦C級1組で二歩による反則負け。

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