王位戦第4局は藤井聡太王位が藤井曲線の完勝で渡辺明九段に勝利!
3勝1敗となり、王位防衛に王手をかけました。また、永世王位の称号にも王手となっています。
追い込まれた渡辺明九段はここから巻き返せるでしょうか?
【お~いお茶杯王位戦 第4局】
主催:新聞三社連合、日本将棋連盟
【第4局のAI評価値】(先手:渡辺明九段、後手:藤井聡太王位)
先手の渡辺明九段は矢倉に構えます。対して藤井王位は雁木模様に行くような動きを見せましたが、
以下で紹介するような形で飛車を中央に動かします。
この一手を見て「藤井王位が初めて飛車を振った(振り飛車を指した)」と新聞社が報道しましたが、
これは振り飛車ではなく居飛車の一種です。(矢倉中飛車、右四間飛車、袖飛車等は居飛車に該当)
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振り飛車の場合、玉は右側に移動していきます。(藤井王位は左手側に動かしている)
以下の一手を見て、将棋に慣れている方なら振り飛車とは言わないでしょう。
矢倉模様からの中飛車は比較的指される手で、筆者も矢倉×右四間、矢倉×中飛車は採用する機会が多い戦法です。
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差がつき始めたのは1日目の封じ手近くの局面でした。
封じ手直前に藤井王位が角を抑え込むための歩を打ち込んだ局面では、大体45%/55%ぐらいの差がついていました。
渡辺明九段は先手だったので、この差は苦しい展開だったと言えるでしょう。
(先手としては、最低五分五分で2日目に入りたい)
そして封じ手の一手に2時間以上の長考を見せ、残り時間の点でも差がついてしまいました。
藤井王位を相手にした場合、この差は大きい。
評価値以上に差があるように見え、「渡辺九段は指しにくそうだな」と感じる状況でした。
結果、2日目は差が開く一方で、見事な藤井曲線を見せ藤井王位が完勝。
3勝1敗とし、防衛に王手をかけました。
注目の第5局は8月27日・28日に行われます。