名人戦第2局は100手を超えても互角の状態になる大熱戦!初日は藤井名人がリード、2日目は豊島九段が耐えて逆転。
そして終盤に藤井名人が粘って再逆転と、最後までどちらが勝つかわからない熱戦でした。
主催: 毎日新聞社、朝日新聞社、日本将棋連盟
持ち時間:9時間
【第82期・名人戦第2局】(先手)豊島将之九段vs(後手)藤井聡太名人
【AI評価値・形勢判断解説】
先手の豊島九段はひねり飛車を選択。第1局に続き、藤井名人に的を絞らせない展開に持ち込みます。
しかし、藤井名人が上手く立ち回り、初日にリードを奪いました。
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2日目はそのまま藤井曲線を描く完勝か?と思われる展開でしたが、少しずつ豊島九段が追いついて互角に持ち込みます。
耐えて耐えてついに逆転!豊島九段がリードする展開で終盤を迎えました。
しかし、最後にドラマが待っていました。
豊島九段が70%を超えるリードを奪っている展開から、急転直下の逆転劇が始まります。
それがこちらの局面。
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豊島九段、残り時間が無い中で焦ったか、緩手が続いてしまい一気に評価値が互角⇒逆転と激しく揺れ動きます。
将棋AIソフトで検討した結果、上記局面では、6一銀成りと攻めに行った方が良かったようです。
ただ、残り時間がほとんどない中で、豊島九段は桂馬で王の頭にいる金を取られて、王を守る駒がいなくなる状況を嫌がったのかもしれませんね。
(相手を詰ませる自信がないと、踏み込みにくい局面。しかも相手が藤井八冠となると、一瞬の隙で詰まされる恐怖がある)
豊島九段は惜しかった。第1局に続いて藤井名人を追い詰めました。どちらも勝っていても不思議ではない対局だったと思います。
これで藤井名人が2連勝ですが、2局とも僅差だったことから、1局豊島九段が勝つだけで流れが変わる可能性もありそうです。
そういった意味で、第3局はかなり重要になります。藤井名人が勝ては3勝0敗で防衛に王手。
豊島九段が勝てば、藤井名人の先手を下しての1勝2敗。(第4局は豊島九段が先手)
注目の第3局は5月8日、9日に開催されます。