将棋ファン注目のNHK杯「藤井聡太七冠vs西山朋佳女流三冠」はどちらが勝つのか?
AI評価値速報を交えつつ、投了図から解説していきます。
【AI評価値・形勢判断解説】(先手)藤井聡太竜王・名人vs(後手)西山朋佳女流三冠
藤井七冠はいつも通り飛車先の歩を突いてスタート。(矢倉模様)
西山女流三冠は角交換からダイレクト向かい飛車に構えました。(銀冠模様)
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中盤まで互角の展開が続き、一進一退の状況から一歩抜け出したのは藤井七冠でした。
そこから西山女流三冠が追いつき、再度藤井七冠が突き放す展開に。
しかし中盤を超えて終盤に近づく中、急速に流れが藤井七冠へ傾いていきます。
両者普段ではあまり見られないような展開となり、早指し戦のNHK杯ということもあって「西山女流が藤井七冠に勝てるか?」
と将棋ファンも注目している対局でしたが、藤井七冠が強さを見せます。
最後は一気に突き放し、藤井七冠が危なげなく攻め落とす展開となり決着。
(「細い攻めを繋げる攻めの姿勢」よりも「慎重な差し回し」という印象でした)
早指し戦でも17手詰めを読み切る藤井七冠の強さが光りました。
西山女流三冠、終盤では苦しそうな表情を見せていましたが、感想戦では笑顔も見られていい対局だった事が伝わってきました。
【投了図】
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投了図(7四銀打)以下の手順
△同玉▲6六桂打 △8四玉 ▲6二角成△7三飛打 ▲7四金打 △9三玉 ▲8四銀打 △9二玉 ▲8三金打 △同飛 ▲同銀成 △8一玉 ▲8二銀打 で詰み。
途中分岐するところはありますが、多少逃げ方が変わったり間駒が変わっても詰みます。
最終的には藤井七冠の危なげない勝利でしたが、途中西山女流三冠にもチャンスがありました。
ただ、中盤から終盤にかけての精度の高さで藤井七冠が上回っていたのが感じられる棋譜です。
まだ差があるかもしれませんが、藤井七冠とここまで戦えるというのは、西山女流三冠にとって自信に繋がったのではないでしょうか。
棋士編入試験を乗り越え初の「女性棋士」誕生となれば、その先に待っているのはタイトル挑戦です。
いつの日か、藤井聡太七冠と女性棋士がタイトル戦で戦う日がくるかもしれませんね。
その第一歩を踏み出すためにも、西山女流三冠が棋士編入試験に合格してくれることを楽しみにしています。
※女流棋士である西山女流三冠が棋士編入試験に合格した場合、将棋界初の「女性棋士」となります。