王将戦第3局2日目の評価値・形勢判断速報-藤井王将vs羽生九段

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本日はALSOK杯王将戦第3局2日目封じ手後の評価値・形勢判断に関する解説です。
藤井聡太王将vs羽生善治九段
【王将戦】主催:毎日新聞、スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟

※第6局の評価値速報はこちら
王将戦第6局のAI評価値速報・形勢判断解説-藤井聡太王将の防衛か?羽生九段が通算100期に逆王手?

【王将戦第3局・評価値/形勢判断速報】(95手目で投了)(+2652)先手勝勢
※藤井王将に傾きました。2日目は藤井王将の反撃のターンが続き、差が広がっています。
羽生九段は勝負手を放ちましたが、それが敗着になるかもしれません。
王将戦第3局
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研究で活用しているAI将棋ソフト水匠で表示された封じ手候補は、TOP5どれを指しても+100~150程度に差が広がる見込みです。
「互角」と言っていい状態ですが、AIは僅かに藤井王将と判断しているようです。
将棋経験者の視点(アマ四段)で見ると、「羽生九段が抑え込んでいたように見えるが、藤井王将が一旦耐えたことで封じ手以降は藤井王将の反撃のターンになるのでは」と予想しています。

【封じ手に関する予想・考察】
1日目終了時点の封じ手局面を見ると、羽生九段に有効そうな手は4筋か5筋に玉が上がる。
または4筋への角打ち、これ等が候補手として考えられます。
しかし、1日目の最後は封じ手まであまり時間をかけませんでした。
羽生善治九段のかけた時間を考慮すると、比較的無難な手を選んだのではないかと推測できます。
(そう考えると、玉の位置を1つ上げる手が封じ手になっている可能性が高いと予想しています)
※追記:羽生九段の封じ手、4筋へ玉が上がりました。
【2日目・封じ手後の流れ】
封じ手は予想されていた中の1つ、4筋へ玉が上がる展開でした。
対する藤井王将は小考して6筋への角打ち。有力な候補手だった一手です。
少々気になる点としては、この角打ちは羽生九段が読めていた可能性が高い一手。
それをあえて打ち込むスペースを与えたところを見ると、「5筋では、もっと厳しくなる」と予測したのか
「6筋への角打ち込みは受けることができる」と判断したのかもしれません。

しかし、角成りから藤井王将が羽生九段の陣地を攻めていき、じわじわと評価値の差が広がっていきます。
人間(アマ四段/筆者)の形勢判断としても「先手が指しやすい」と感じるようになってきました。
(ただ、上部への脱出で入玉の可能性もあるので、油断はできない)
お昼前ぐらいから少しずつ、藤井王将に傾きつつあるように見えます。
その後、入玉狙いを防ぐ一手を藤井王将が放ち、差が広がってきました。
この入玉狙いが上手くいっていない印象があります。

羽生九段も勝負手を放ちますが、ここで評価値が一気に差がついて藤井王将有利という判定に。
人間の目で見ても差があるように感じられる局面になり、今日は決着が早くなりそうな展開です。
「負けた後の藤井五冠の強さ」はタイトル戦で際立っていますね。
9割以上の先手勝率も凄いのですが、第3局の強さは「一度負けた後の強さ」が出ているように感じます。

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