名人戦第1局は藤井竜王が勝利!最年少名人記録更新に向けて好スタート

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藤井聡太六冠が「最年少名人」「七冠」を掛けて渡辺明名人に挑戦する将棋の名人戦第1局。
初戦は藤井聡太竜王が制して最年少名人記録更新に向けて好スタートを切りました。
※これで直接対決の対戦成績は藤井聡太竜王の17勝3敗。渡辺名人としては苦手意識もあるでしょうね・・・。

今回の記事では初手から投了までの勝負所の解説や、AI評価値の推移を紹介します。
【名人戦】
主催: 毎日新聞社、朝日新聞社、日本将棋連盟
持ち時間: 9時間(2日制)7番勝負

【AI評価値推移】
2日目20時40頃:渡辺名人が投了(110手)
名人戦のAI評価値速報・形勢判断-藤井聡太竜王vs渡辺明名人
※名人戦第2局の評価値速報(対局開始当日から随時更新予定)
名人戦第2局の評価値速報・形勢判断解説-藤井聡太六冠vs渡辺明名人

注目されたのは振り駒。渡辺名人としては先勝して流れをつかみたい気持ちが強かったと思います。
特に振り駒で先手を獲得できたので、「まずは先手で先勝」「第2局で後手番勝利のブレイクを狙う」という展開。
第1局で負けてしまうと第2局が「先手番の勝率90%を超える藤井竜王の角換わり」が待っています。
連敗スタートになる可能性が高くなってしまう為、渡辺明名人としては絶対に落としたくない初戦でした。
終始、藤井竜王が慎重に指し回しているのが印象的で、「決して無理をせず、少しずつ安全を確保しながら相手を仕留めていく」
という戦い方でした。今までにない、かなり慎重な戦い方で「新たな藤井聡太」を魅せてくれたような会心の勝利でした。
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※名人戦第2局の評価値速報(対局開始当日から随時更新予定)
名人戦第2局の評価値速報・形勢判断解説-藤井聡太六冠vs渡辺明名人

【初手からの流れ】
※角換わりで始まるかと思いましたが、どうやら雁木の形(矢倉の変化形?)で進んでいるようです。あまり見ない形です。
渡辺名人、藤井六冠、2人とも時間を使ってゆっくり進行しています。15時で28手目。

※注目の振り駒は渡辺明名人が先手に。戦型は角換わりに進むかと思われましたが、渡辺名人が角道を止めて角換わりを拒否する展開に。
「防衛するには角換わりで藤井竜王を超える必要がある」と考えてガチンコ勝負に持ち込むと予想していたので、
この選択は驚きました。
渡辺名人が「何としても名人位だけは防衛したい」という強い気持ちの表れかもしれません。
(王将戦で羽生善治九段が様々な戦型で藤井竜王の得意な形に持ち込ませないようにしていたので、
それを参考にしたのかもしれませんね。
または別の知識を得たというか、AI研究において新定跡などを開拓したようにも感じられます。かなり研究されたんでしょうね)

駒組のまま封じ手に行くのかと思われた夕方、藤井竜王の驚く仕掛けがあり急に展開が激しくなってきました。
比較的序盤の30~40手目ぐらいでイキナリ6筋の歩を突き捨て攻撃を仕掛けました。
その後の桂馬を跳ねていく展開から、終始藤井竜王が攻勢だったように思えます。
結果的にこの6筋の歩の突き捨てで仕掛けた一手が、序盤の勝負所でした。

2日目は朝からゆっくり進みながらも、攻め合いの展開になりました。
封じ手が最善手以外の手だと、評価値が少しマイナス(藤井竜王)側に振れる展開に。
1日目終了時点で「消費時間(残り時間)がほぼ同じ」「評価値は全くの互角」という状況を考えると、
後手番の藤井竜王としては十分なスタートだったのではないでしょうか。
渡辺名人はもう少し時間で差を付けたかったと思いますが、不慣れな形に持ち込むことで研究の差で
もう少しリードしたかったのではないかと思います。
そういった意味では、渡辺名人の変化を藤井竜王が真正面から受け止め、跳ね返した。
そういう展開だったと感じます。
結果的に後手番の藤井竜王が積極的に攻めて、最後まで評価値で不利になる事がありませんでした。
油断せずに最後まで慎重に慎重に進めていた事から、名人戦にかける「絶対に勝つ」という意気込みを感じます。

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