竜王戦第1局の戦型は角換わり。藤井聡太竜王が隙を見せない完勝で4連覇に向け好スタート。
佐々木勇気八段は第2局が先手となるため、ここで立て直せるかどうかが重要です。
第37期竜王戦第1局:10月5日、6日
主催: 読売新聞社、日本将棋連盟
【AI評価値・形勢判断解説】(先手)藤井聡太竜王vs(後手)佐々木勇気八段
X(旧twitter)でも評価値速報を紹介しています。
⇒執筆者のX(旧ツイッター)アカウント
藤井竜王、タイトル戦の連勝が続き、完全復調と言えそうです。
竜王戦はストレート勝ちでの防衛が2回ありますし、相性が良いかもしれませんね。
佐々木勇気八段は苦しい表情を見せている時間が長く、苦しいデビュー戦となってしまいました。
初手からの進行状況は、広告枠の下に記載しています。
【広告】
振り駒の結果、藤井竜王の先手となり竜王戦第1局がスタート。
藤井竜王は角換わりを提示し、受けて立つ佐々木勇気八段。
序盤はお互い研究範囲なのか速いテンポで進みます。
先後同型に近い状態で進行する中、お昼休憩前に藤井竜王が相手を誘うような一手を見せ、
佐々木八段が1時間超えの長考に入りました。
※その後、長考が続いています。2時間を超えました。(お昼休憩含めると3時間)合計134分の大長考でした。
藤井竜王の誘いには乗らず、攻められそうな部分の傷を未然に防いぐ展開に。
2時間を超える長考の後、佐々木八段が選んだ一手は攻め合いではなく局面を落ち着かせる様子見の一手。
対して藤井竜王も小考。こちらも無理な攻めにはいかず、手堅くじっくり自陣の穴を防ぎに行く一手を選びました。
そろそろ封じ手を気にする時間になってきたでしょうか。
※このまま佐々木八段が封じそうです。
※封じ手は多くの方が予想した通りの銀引きの一手でした。2日目が開始。
2日目は広告枠の下に記載します。
【広告】
封じ手は多くの方が予想した銀を引く一手。
その後、藤井竜王は9筋の歩を突き捨て攻撃に出ます。
左辺での攻防が続く中、徐々に評価値が藤井竜王側に振れていきます。
佐々木八段は苦しそうな表情が観られ、苦戦を意識しているのかもしれません。
12時時点での評価値は+191(53%/47%)と、僅かに藤井竜王が良さそうな判定。
※佐々木八段が2時間を超える長考中。お昼休憩後も指さず、残り時間で2時間以上の差がついています。
苦しい展開と見ているのでしょうか。
佐々木八段は長考から8筋に歩を打ち込み攻め込む手を選びました。
左辺での戦いが進行する中、藤井竜王は右辺・左辺を両方狙う角打ちで後手陣を攻めます。
少しずつ差が開き始め、評価値が+300を超え「先手有利」と表示されました。
藤井竜王の厳しい攻めが始まり、佐々木勇気八段はじっと耐えます。
しかし、じりじりと差が開いていき、16時過ぎの時点で評価値は+436:58%/42%まで開きました。
その後、不利を悟ったのか佐々木八段が攻勢に転じます。
多少無理攻めなように見えますが、攻めの中に勝機を見出す狙いでしょうか。
+750:75%/25%(先手優勢)
その後、どんどん差が開いていき、最後の攻めを凌いだ藤井竜王が決めにいきます。
自分の勝ちが無い事を悟った佐々木八段はここで投了。
第1局は藤井竜王が制しました。