王座戦T1回戦で勝負を決めた藤井竜王の好手を解説-中川八段に快勝で八冠に前進

王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦で藤井聡太竜王が中川八段勝利! 王座戦
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藤井聡太竜王が快勝!中川大輔八段を追い込んだ勝負を決めた一手を徹底解説します。
藤井竜王、八冠制覇に向けて王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦を突破しました。
※各タイトルを防衛&名人位を奪取する必要があります。

71期:王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦
主催: 日本経済新聞社、日本将棋連盟
協賛: 東海東京証券(特別協賛)

【AI評価値速報・形勢判断】(先手:藤井竜王/後手:中川八段)
振り駒の結果、藤井竜王が先手に。角換わりを提示し、中川八段は藤井竜王の得意戦法を受けて立ちました。
王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦-藤井聡太竜王vs中川大輔八段
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藤井竜王得意の角換わりを受けて立った中川八段。角換わりという事で序盤は順調に駒組が進むかと思われましたが、
早い段階から双方慎重に手を進める展開になりました。
筆者が考える「中川八段を追い込んだ、勝負を決めた一手」はこちらの局面です。
王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦の勝負手-藤井聡太竜王vs中川八段
ある程度長い時間AIに検討させた結果の候補手がこちらです。
王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦の勝負手-藤井聡太竜王vs中川八段
守りを固める手や端歩を突く手も有力でしたが、藤井竜王が指した一手はAI最善手の「3四角打」でした。
この一手、角切りから一気に攻め込む手筋が厳しく、多少の駒損を跳ね返すだけの勝ちがある一手。
この時点で評価値が+1354で70%を超える差が開きました。
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そこから中川八段も反撃していきますが、藤井竜王は動じず確実に受けていきます。
そのまま差が開いていき、藤井竜王の完勝でした。
角換わりとしては見慣れない局面もあり、中川八段が研究してきた様子が伺えました。
※こちらが、その盤面
王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦の研究の一手-藤井聡太竜王vs中川八段
角換わり早繰り銀に対して、桂馬が跳ねる前に早めに4筋の歩を突いて防ぎ、6筋の歩を早めに突き位取りを進め、
そこに銀・金と上がる新構想で戦いました。
それだけに、完全に上回って勝った藤井竜王の強さが際立つ展開でした。

これで週末の名人戦第3局に向けて、良い状態で臨めるのではないでしょうか。
八冠制覇に向けた最後のタイトルになる可能性が高い王座戦で、近年連続で1回戦負けをしていただけに
鬼門となっていました。
1回戦を快勝できたことで、王座戦挑戦者決定トーナメントでも波に乗れそうです。
八冠制覇に向けて、一歩前進です。

※決勝戦のAI評価値速報
王座戦挑戦者決定Tの決勝戦AI評価値速報-藤井聡太竜王・名人vs豊島将之九段

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