2024年王将戦の第2局は藤井聡太王将が完勝!第1局に続きの完勝で、王将戦の防衛・連続タイトル勝利記録更新に近づく、
大きな勝利となりました。これで2勝0敗です。
【第73期ALSOK杯王将戦第2局】主催:毎日新聞、スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟
【AI評価値・形勢判断解説】(先手)藤井聡太王将vs(後手)菅井竜也八段
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【対局開始から終局までの流れ】
1日目:先手の藤井聡太王将はいつも通り居飛車スタート。対振り飛車の対抗形ということで、第1局同様に居飛車穴熊に構えます。
振り飛車党の菅井竜也八段は第1局同様に三間飛車に。ダイヤモンド美濃に構えます。
午前中に手が進み、評価値は早い段階から少し藤井王将が良い状況に。
午後はスローペースとなりましたが、封じ手の局面では既に75%/25%程度と大きな差が開いていました。
2日制のタイトル戦で1日目でここまで差が開くのは、非常に珍しいことです。
2日目:封じ手からお昼の間、多少の浮き沈みはありましたが、引き続き藤井王将がリードを保ち
良い形のまま手が進んでいきます。菅井八段は苦しい展開が続き、攻め合いにもっていくための勝負手を放ちますが
藤井王将の穴熊が堅い。
菅井八段は竜/馬を作って攻めの形を作りますが、藤井王将の穴熊を崩すまでは至りません。
圧倒的な強さを見せ、そのままリードを広げ第1局に続く完勝。
連勝で防衛に向けて好調をキープしています。
ここからは、第2局の勝敗を分けた一手を解説していきます。
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流れが変わったのは1日目の45手目前後。AI評価値の推移を見ていくと、互角から先手有利と変わった
タイミングであることがわかります。
藤井王将が7筋の歩を進めた一手に対し、菅井八段の46手目、攻める姿勢を見せた桂馬を跳ねた一手が疑問手だったようです。
様々な手が候補手として挙がっていましたが、ここでは攻め合う形ではなく、無難に同銀と7筋の歩取っておくのが良かったでしょうか。
その後に7筋に桂馬を跳ねていったり、7筋の角頭に歩を打ち込んで攻めていく手もあります。
しかし、既に早い段階でわずかながらに藤井王将がリードする展開だった事もあり、
攻め合う姿勢を見せた菅井八段としては、「ここまで差が開くとは思っていなかった」という事なのかもしれません。
藤井王将は第1局以上の完勝で、2勝0敗になりました。
今回タイトルを防衛すれば、連続のタイトル勝利記録を更新します。
大山康晴十五世名人の偉大な記録を更新する瞬間が近づいています。
(このまま勝ち続けると、中原十六世名人が若い時代に記録した年間最高勝率の記録も、更新できるかもしれません)
※王将戦第3局は1月27日・28日に行われます。