王位戦第1局は将棋史に残る逆転劇!藤井聡太王位と渡辺明九段の名勝負

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王位戦第1局は藤井聡太王位が渡辺明九段に勝利!
渡辺九段は藤井王位を追い詰めましたが、最後惜しくも勝ちを逃しました。
千日手の指し直し対局となった第1局、将棋史に残る大逆転でした。

【お~いお茶杯王位戦 第1局】
対局日程:7月6日、7日
主催:新聞三社連合、日本将棋連盟

【第1局のAI評価値】(先手:藤井聡太王位、後手:渡辺明九段)※千日手で先手後手が逆になり、渡辺九段先手、藤井王位後手。
王位戦第1局AI評価値速報-藤井聡太王位vs渡辺明九段
1日目・2日目のお昼過ぎまで慎重に駒組を進めた両者。渡辺九段は隙を見せず、藤井王位も無理に打開は危険と感じたか千日手となります。
2日目の午後になって指し直しとなり、先手・後手を入れ替えます。
この時点で渡辺九段は約2時間、藤井王位は1時間と残り時間の面で大差をつけました。
この時点では、渡辺九段の作戦勝ち、という状況だったのではないでしょうか。
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評価値グラフを見ていただくとわかる通り、指し直し局の先手渡辺九段が完勝ムードでした。
実際、評価値としても99%/1%まで差が開き、藤井王位が投了しても不思議ではない局面もあったように見えます。
逆転したのは最終盤。詰みがある状況を逃したことで、一気に流れが変わります。
AIの評価値を見ていて、ここまで一気にひっくり返ることはなかなかありません。
王位戦第1局AI評価値速報-藤井聡太王位vs渡辺明九段
先手勝勢だった局面から‐33824で一気に後手勝勢へ。これが将棋の怖さなのか。
たった一手で大きく変わってしまいました。
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対局後、渡辺九段が「詰みはわからなかった」とインタビューに答えていたので、
1分将棋の中での長手数の詰将棋は、さすがに厳しかったのかもしれません。
藤井王位はただ「粘っていた」わけではなく、抜群の終盤力・詰将棋の能力を活かして、
「(詰みが)難しい方に逃げた」のではないでしょうか。
詰みがわかるからこそ、より詰みが難しい方にもっていける。
残り時間がない極限状態の中で難しい詰将棋を突き付けられることで、
今回のような奇跡の逆転劇が起きたのでしょう。
詰みがあるとはいっても「1分将棋」且つ「20手前後の詰将棋」。そして詰将棋が得意な藤井王位だからこそできる、
「より詰みが難しくなる逃げ方・受け方」を仕掛けていました。
決して、渡辺九段が間違えたわけではなく、藤井王位の策が絶妙だった。
そう感じられる終盤でした。
名局賞候補と言える熱戦で、将棋の歴史に残るタイトル戦で大逆転劇だったと言えます。
この後、藤井王位が防衛して永世王位の称号を得たとしても、「苦しい戦いだった」
とコメントするのではないでしょうか。
対局後の藤井王位は、それだけ消耗しているように見えました。

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