将棋の八大タイトルのうち、特に格が高く将棋界最高のタイトルと言えるのが「竜王」と「名人」です。
例えば、タイトル通算31期の渡辺名人でも同時に保持していたことはなく、
それだけ貴重なのが「竜王名人の同時保持」です。
過去、4人しか存在していない竜王と名人の同時保持。
その4人は「谷川浩司十七世名人」「羽生善治九段」「森内俊之九段」「豊島将之九段」。
歴史に名を残す棋士ばかりですが、今週行われる名人戦で藤井聡太竜王が勝てば5人目となります。
※追記:藤井聡太竜王が名人戦で勝利。新名人となり5人目の竜王名人となりました。
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【将棋の八大タイトル保持者】(タイトルの並び順は序列順)
竜王:藤井聡太(竜王)
名人:渡辺明(名人)※藤井聡太竜王がタイトル奪取!新名人誕生です。
王位:藤井聡太(王位)
王座:永瀬拓矢(王座)
棋王:藤井聡太(棋王)
叡王:藤井聡太(叡王)※「叡王」の読み方は「えいおう」です。
王将:藤井聡太(王将)
棋聖:藤井聡太(棋聖)
上記のように、八大タイトルのうち上位2つが竜王と名人。
序列としては竜王の方が格上ですが、名人は歴史が長く挑戦者になるのも順位戦でA級に上がる必要があるため、
伝統と格式高いタイトルと言えます。
その2つを同時に保持したことがあるのは「谷川浩司十七世名人」「羽生善治九段」「森内俊之九段」「豊島将之九段」の4人だけ。
その事実だけでも貴重な記録であることがわかります。
藤井聡太竜王が名人位を獲得すれば、「竜王・名人」同時保持の5人目となります。
藤井聡太竜王の記録としては、名人位奪取で「最年少名人の記録更新」や「羽生善治九段以来の七冠(最年少)」がクローズアップされますが、
この竜王名人のダブルタイトル同時保持の記録も大きな記録です。
藤井聡太竜王については、七冠制覇だけでなく史上初の八冠制覇も期待されています。
ただ、私としては八冠制覇ができなかったとしても、竜王・名人を同時に保持するだけで歴史に名を残す事になると思っています。
今週行われる名人戦第5局(藤井壮)でその時を迎えるのかどうか。渡辺名人が巻き返すか。
注目の対局は5月31日・6月1日の日程で開催されます。