王座戦第2局のAI評価値速報。優勢なのはどちらでしょうか?
藤井聡太竜王・名人が八冠制覇を成し遂げるか。永瀬拓矢王座が名誉王座の資格を得るか。
注目の第2局を解説します。
71期:王座戦第2局:9月12日(火)
主催: 日本経済新聞社、日本将棋連盟
※お知らせ:今回の対局を最後に、AI評価値速報はお休みします。対局後に解説記事を執筆します。
【AI評価値・形勢判断解説】(先手)永瀬拓矢王座vs(後手)藤井聡太竜王・名人
※後手、永瀬王座が投了!藤井七冠が逆転勝利!
王座戦第2局は藤井七冠が勝利!藤井七冠の角換わり対策と珍しい投了図を解説
【広告】
【初手からの流れ】
戦型は角換わり腰掛銀で進行中。(藤井竜王名人は、右玉に構える展開)
将棋AI界隈では先手有利と言われる角換わり。後手番の藤井竜王名人は受けて立ちました。
負ければ追い込まれる藤井竜王名人。
ギリギリの状況でも相手の研究を受けて立ちます。
一見、藤井七冠が「受ける形」を目指しているように見えましたが、
先に仕掛けました。6筋の歩を突いて開戦です。
(藤井七冠の根っこが攻め将棋にあることを感じさせる一手)
午後はお互いの玉頭で争う展開となり、緊迫した局面が続きます。
おやつ休憩のタイミングでも、まだ評価値は互角の状況が続いています。
(確認している範囲では5%以上の差がない、接戦)
夕方前、永瀬王座に想像しにくい一手があり、解説の方から驚きの声が挙がります。
評価値としては差がない状態が続いており、終盤までどちらが優勢かわからない熱戦になりそうです。
終盤は持ち時間を使い切りお互い1分将棋になり、200手を超える長い戦いに。
お互い入玉する相入玉の展開になり、持将棋になるか?と思われた状況から藤井七冠が一気の寄せで勝利。
藤井七冠、タイトル戦での連敗無し記録を継続。負けたら八冠制覇が厳しくなる状況でしたが、
これで1勝1敗のタイに戻しました。
※対局後の解説記事
王座戦第2局は藤井七冠が勝利!藤井七冠の角換わり対策と珍しい投了図を解説
【勝負のポイント】
多くの方が藤井聡太竜王・名人が八冠制覇を達成するだろう、と考えていると思いますが
初戦で負けてしまったことで、かなり追い込まれている状況と言えそうです。
先手で負けたことで、第2局は後手番になります。
圧倒的な強さを誇る藤井竜王・名人ですが、後手番では勝率が落ちる。
しかも相手が永瀬王座ということで、負ける可能性も十分に考えられる状況です。
仮に負けた場合、「タイトル戦で初の連敗」「タイトル戦で初めて先に王手をかけられる」
という状況に追い込まれます。
その場合、八冠制覇には3連勝するしかなく、さすがの藤井聡太竜王・名人でも難しいと言えるでしょう。
永瀬王座視点で見れば、ここで勝てるとだいぶ有利になるので防衛(名誉王座獲得)のために是非勝ちたい一局。
藤井竜王・名人との直接対決の過去データを見ると「先手/後手」で大きな差がないため「先手なら有利」
とは言えませんが、先手の方が戦いやすいでしょう。
第2局で永瀬王座が勝てば、藤井竜王・名人のタイトル奪取/防衛率100%の記録を止める可能性が高くなります。
どちらにとっても重要な第2局。注目です。
【対局前のデータ】2人の直接対決/関連データ
藤井聡太竜王・名人から見て
・17戦11勝6敗(勝率:0.647)
・先手番:5勝3敗
・後手番:6勝3敗
【藤井聡太竜王・名人の成績】
今年度成績:20勝5敗(0.8000)
直近10局:8勝2敗
【永瀬拓矢王座の成績】
今年度成績:11勝7敗(0.6111)
直近10局:7勝3敗