名人戦第4局で藤井竜王がAI超えの一手!渡辺名人を早い投了に追い込む強烈な一手

これぞAI超えの一手!候補手にない手が悪手判定から評価値急上昇! 名人戦
【広告】

これぞAI超えの一手!勝負を決めたのは候補手に無い一手でAIは当初悪手判定。
そこから長時間検討させると評価値が急上昇!悪手判定から一転、渡辺名人を早い投了に追い込む
キッカケとなる一手になりました。
今回はその中でも「これが決め手になった」と感じた一手を解説します。
(手数は短いですが、好手が複数あった名局になりました)

【名人戦第4局】
対局日程:5月21日・22日
主催: 毎日新聞社、朝日新聞社、日本将棋連盟
※藤井竜王の3勝/渡辺名人の1勝

【第4局のAI評価値】(第4局は藤井竜王が先手/渡辺名人が後手)
名人戦第4局AI評価値速報-藤井聡太竜王vs渡辺明名人
評価値推移グラフを見ると、最後急にグラフが上がっているように見えますが、
大きな流れとしては藤井曲線と言われる「じわじわとリードを広げていく展開」だったと思います。
それでは、渡辺名人を追い込んだ一手を解説していきます。
【広告】



こちらがその局面。既にある程度藤井竜王がリードしている局面ですが、渡辺名人の攻めが藤井竜王の玉頭に迫っていますし、
駒を渡すと危ない局面と言えます。
対して渡辺名人側の守りも即詰みがあるような局面ではなく、まだまだ十分粘れる展開でした。
名人戦第4局AI評価値速報-藤井聡太竜王vs渡辺明名人
ここで藤井竜王が指した一手が「AI超え」と言える一手でした。
それは7四歩。一手歩を進めただけのように見える一手が強烈。
AI候補手の上位5つには入っていませんでした。
名人戦第4局で勝負を分けた一手は最初AI候補手に入っていなかった
候補手に入っていないどころか、実はこの一手をAI将棋ソフトで検討させると以下の結果になりました。
名人戦第4局で勝負を分けた一手は最初AIが悪手判定をしていた
何と悪手と判定。
しかし、10分以上間検討したところ・・・
【広告】



何と評価値が816から1377に上昇。悪手判定も無くなりました。
名人戦第4局で勝負を分けたAI超えの一手。悪手から最善手へ!
この一手、ある程度棋力がある方だと意味・狙いがわかるかもしれませんが、
初心者・級位者・観る将の方には「そんなにいい手なの?」と疑問に感じるかもしれません。
基本的な狙いとしては「後々の角で王を狙う」「飛車の効きを防ぐ」「王手飛車を狙う」「7筋に【と金】を作って飛車を狙う」など、
様々な狙いのある先の先を考えた一手。
AIも最初は理解できなかったようで悪手判定をしていましたが、じっくり検討させることで評価を大きく変えました。
まさしく、AI超えの一手。隠れた好手で勝負を決めた一手だったと言えるでしょう。
※この一手の後、10手以内に渡辺名人が投了した事からも、その効果がわかるのではないでしょうか。

将棋には「王を詰める」形での決着が一般的ですが、今回のように「有効な攻め手が無い状況」に陥って
投了するパターンがあります。
今回はこのパターンの典型的な例。投了図からも渡辺名人は多少粘れるのですが、逆転の見込みがなく
早い段階(69手)での投了となりました。

最年少名人の記録更新なるか。注目の第5局は5月31日、6月1日に行われます。(先手:渡辺名人/後手:藤井竜王)

タイトルとURLをコピーしました