本日行われた石本さくら女流二段vs鎌田美礼女流2級の対局について、AI評価値を参考にしながら解説します。
注目度の高い鎌田美礼女流2級、勝ち上がることができたのでしょうか？
※昨年デビューした中でも注目度が高い鎌田美礼女流2級と「攻める振り飛車党」の石本さくら女流二段の対局です。
第17期マイナビ女子オープン一斉予選
主催：株式会社マイナビ、日本将棋連盟
【AI評価値・形勢判断解説】（先手）鎌田美礼女流2級vs（後手）石本さくら女流二段
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【初手からの流れ】
鎌田美礼女流2級は居飛車ではなく、珍しく振り飛車・三間飛車に。
石本さくら女流二段も三間飛車に構えます。
相振り飛車／相三間飛車の戦いになります。
囲い・守りは双方「金無双」（二枚金）に。
（先手側から見て、「2八」の地点に銀⇒玉⇒金⇒金、と横並びになる囲い方）
「観る将」の方には馴染みのない守り方かもしれませんので、簡単に金無双の形・特徴を紹介します。
【金無双の囲い方・特徴】
相振り飛車の場合に採用されることがある金無双。相振り飛車の場合、玉頭から攻められる事が多くなるため、
玉の上部を手厚く守る囲いです。
ただ、壁銀と呼ばれる「玉の逃げ道がない」形となるので、横からの攻撃に不安がある。
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中盤までは互角に展開していましたが、鎌田美礼女流2級にちょっとした緩手が出たようで、評価値に差が出ます。
石本さくら女流二段は的確に指し回していき、リードを維持。
評価値に大差がつき、「後手勝勢」と表示されるようになってからも粘る鎌田美礼女流2級。
評価値推移グラフを見るとわかりますが、大差がついてから40手以上粘っていました。
劣勢でも諦めない粘る姿勢は、勝負師として必要な要素を兼ね備えているように感じます。
今後の成長・将来の活躍が楽しみな存在です。
普段、居飛車党の鎌田美礼女流2級でしたが、今日は石本さくら女流二段が得意とする相振り飛車の戦いを挑みました。
勝負を分けたのは「中盤での駆け引き」。経験の差が出てしまったかもしれません。
終盤、逆転を狙って相手玉を狙う角打ちを軸に攻めていきましたが、及びませんでした。
石本さくら女流二段は後手番で快勝だったのではないでしょうか。
